月別アーカイブ: 2013年12月

新聞記事と年中児順序数実験

12月21日(土)の山梨日日新聞に,実験風景が紹介されました.18日(水)の年中児実験の様子です.

(画像記事転載の許諾申請中です.)

多くの人に知ってもらえるというのは有難いことです.

この日の実験内容は前回紹介した年長児の,集合数と順序数のものと同じです.ただ拍数を4拍以下にしました.

その結果年中児でも年長児と同様に,集合数と順序数の概念がある事が判りました.

更に驚くべきことに,今度は逆に,担任が積み木を3個左にずらしたり(集合数),左から2番目の積み木を幼児側に動かしたり(順序数)して,幼児に対応する楽器を正しい回数だけ叩くように伝えた場合でもほとんどにおいて,正しい楽器を選択して正しい回数だけ楽器を叩くことができました.

これは,小学校での”ひだりから 3ひきの いぬのえに いろを ぬりましょう”とか,”ひだりから 3ばんめの いぬのえに いろをぬりましょう”という問題に対応する問です.このような問をほとんど正解できることが分かりました.

年長児実験でも,これを行いましたが結果は年中児の方が優れていました.実は年中児にこれら逆の型の問を与えるとき,何回か練習させて理解した後に実験を開始しました.

年長児実験では,この練習なしに,逆型の問題を直ぐに与えました.そのため第1問の正解者は少なく,その後の問も時々間違いがありました.練習の意義を改めて実感しました.

幼児算数教育研究所

 

 

集合数・順序数の年長児実験

1,2,3などの数詞を用いずに年長児が集合数(前から3人)と順序数(前から3番目)を区別して理解できると前回述べました.今回はその時の,数詞を用いない実験方法についてお話しします.

用意したのは,タンバリン,カスタネット,それと横に並べた10個の積み木です.

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

幼児は写真の左側に,担任は右側に座ります.

先生がタンバリンを叩いたときは,左端から叩いた拍数個の積み木を,左へ(写真では上へ)ずらすように伝えます.タンバリンを3回叩いたときは,積み木3個を図の上側へずらします.そして,カスタネットを叩いた場合は,叩いた拍数目の積み木1個を幼児の手前(写真では左)へずらすように伝えます.カスタネットを3回叩いたときは,図の上から3番目の積み木1個を図の左側へずらします.叩く回数は5回以下です.

これにより,タンバリンを叩くことは集合数を,カスタネットを叩くことは順序数を表すことになります.タンバリンだけ,あるいはカスタネットだけならほとんどが正しくできると予想するかもしれません.

でも5歳児は素晴らしいことに,実験したのは9人でしたが,タンバリンとカスタネットを一緒に置いて,どちらかを叩いた場合でも,ほとんどが正解しました.各楽器を1回から5回までランダムに叩きましたから,全部で10回調べました.間違えた幼児がいたのは,5回叩いたときと,楽器を換えた直後に限られていました.

5歳児は4以下であれば集合数と順序数の違いをほぼ正確に理解していることになります.しかし1年生の授業の”まえから3にん”と”まえから3ばんめ”では間違えるのです.実験結果は,数詞を用いず5歳児にこの2つの概念を体験させることが可能であることと,1年生にこの2つの概念を正しく教える方法があることを示唆しています.

幼児算数教育研究所

URL    http:///lab-meyc.com